2013年03月31日

星景写真に挑戦 その2 コンポジット撮影

前回の続きで今回は星を「軌跡」として一枚の写真にする方法をご紹介いたします。興味のある方は続きをどぞ。
 


■星の軌跡を写す■

星の軌跡を線で表現するには長時間の撮影になります。
方法は大きく2つ。一つはBULB撮影でシャッターを開けっ放しにします。但し、E-シリーズではリミッター制限があり、最大30分までの撮影になります。(ノイズリダクションの時間は露光時間と同じだけかかりますので、更にそこから30分は撮影できません)

更にこの場合、星だけを撮影するのであれば良いのですが、風景と一緒に撮影する場合、明るいところが露出オーバーになってしまいます。ですのでおすすめは次のコンポジット撮影と呼ばれる手法です。これは数秒から数十秒の撮影を連続で行い、後から「比較明合成」をするものです。ここではそのコンポジットでの撮り方を解説します。

◆北の空は北極星を中心に円を描き、東西に向かうほど斜め方向に降りそそぎ、南の空は横に走ります◆

17mm F2.5 60秒 ISO800 49枚を比較明合成
17mmF2.5_60sec_ISO800_49_鍋の平.jpg

12mm F2 30秒 ISO400 多分60枚くらいを比較明合成
F2_30sec_ISO400_阿蘇.jpg

17mm F2.5 40秒 ISO200 57枚を比較明合成
17mmF2.5_40sec_ISO200_57_箱石峠.jpg



17mm F2.5 30秒 ISO1600 87枚を比較明合成
17mm_F2.5_30sec_ISO1600_87_草千里.jpg


◆カメラの設定◆
 ●絞り:開放もしくは開放から1段程度の絞り
 ●感度:画質優先であれば低め(ISO200〜)、星をたくさん写したければ高め(〜1600程度)
 ●・ホワイトバランス・・・これはどう表現したいかによって変わりますが、3000k付近だと青くなりますし、星の色を正しく出すには4000kくらいだそうです。また、暗い空は自然に黒くということなら普通にWB AUTOでよいと思います。

 ※軌跡にすると「点」での撮影よりも星の存在感が大きく増します。ですので低感度でも星はそれなりにたくさんあるように見せられます。ノイズリダクションがかけられないこともあり、長秒時のノイズや高感度ノイズを少なくするという観点からもあまり感度は上げない方がよいです。また、街中などで夜景ととも撮影する場合は感度を一番低くしないとシャッター速度が短くなりすぎて膨大な枚数になってしまいます。

 ●シャッター速度:絞り・感度を決めたら風景が意図する明るさになるシャッター速度に決定。
 ●ドライブモード:連写・・・自動的にノイズリダクションはOFFになります

あとは前回に記載した「カメラの事前設定」の通りです。

明るい被写体を入れると当然星は目立ちにくくなります。福岡タワー南側に向けて撮影。夜景の露出にあわせてシャッター速度を決めています。斜めに走っているのは飛行機の軌跡です。

5秒 925枚を比較明合成
600.E-P3_110923_福岡タワー_5_925.jpg

反対側からも撮影。北の空側。
1/1.3秒 2238枚
605.E-P3_12mm_1_1016.jpg


◆実際の撮影手順◆
 
 ●明るい被写体が入るので、ピントはそのメイン被写体に合わせます。風景の場合は明るい星でないとピントが合わせられないため星にピントを合わせます。(もしくは明るいうちに風景に合わせておく)夜景などの明るい被写体の背景に星を入れるのであればメイン被写体にピントを合わせましょう。星がメイン被写体であれば星で結構かと。(拡大ピント合わせ、フォーカス∞方面を確認)

 ●構図を決めます。暗い風景であれば液晶画面またはビューファインダーは真っ黒なので、1枚試し撮りをします。
(※構図決定だけのためのためし撮りであれば高感度でシャッター速度を短くしたほうが効率的です)

 ●再生して構図と露出、ピントを確認します。



 ●この撮影ではリモートケーブルが必須になります。連写モードにしたら、レリーズをロックしシャッターを切ります。

 ●あとはカメラが働いてくれます。ある程度の軌跡を見せるのであれば、個人的には90分くらいは回したいところ。最低でも60分といったところでしょうか。

 ●じっと待っているのも退屈なのでもう1台カメラがあれば、「点」での撮影をしていると時間を有効に使えます。

撮影場所が、誰も来ないようなところで、かつ車を近くに停めて置けるような場所であれば、私の場合はカメラに働いてもらっている間に車で仮眠をしたりもしています。1セット1時間から1時間半としても夜の時間は限られているので、移動の時間も考えると一晩でせいぜい3セットから多くても4セットといったところでしょうか。メディアは大容量のものを用意しておくと安心です。予備のバッテリーも多いに越したことはありません。

気をつけてほしいのはレンズの結露です。撮影開始時には問題なくても、時間が経つにつれ夜露などでレンズが曇ってしまう場合があります。そうなると途中では拭けませんし、その時点で終了となってしまいます。また、気づかないと私のように無駄な時間を過ごすことになります・・・。ですので、前回の記事に書いたカイロ(使い捨てでないものが望ましい)などでレンズが曇りにくくなるようにすることが大切です。

車での撮影の場合、帰りは十分気をつけましょう。ちょっと仮眠をとるだけでだいぶ違います。
まあ、もちろん夜通し撮らなくても1セットであればその日のうちに帰れるでしょう。


◆撮影データをつなげる◆
 
 ●撮影が終了し、帰ってPCへ取り込んだら「比較明合成」で作品を仕上げます。
 ●おすすめのソフトは「Kikuchi Magick」や「sirius comp」など。「sirius comp」は動画もつくってくれる機能がついています。無料でダウンロードが可能です(Windowsのみ)
mac用だと「StarStaX」いうソフトが無料であるようです。
 ●合成する写真をひとつのフォルダーにまとめ、そのフォルダを指定し、保存先を決めて開始するのみで
  あとはソフトが自動的に作業してくれます。

ソフトの使い方は簡単ですし、検索すれば解説してくれているページもあるので割愛しますが、つながった写真を見たときの感動は格別なものがあります。思わず「おぉ~!」と声を上げてしまうことでしょう。

一枚一枚では存在感があまりなかった星たちも、つながることでグッと存在感が出てきます。

Rawで撮影していれば多少の露出の修正やホワイトバランスの調整も可能ですが、なにせ枚数が多いので、OLYMPUS Viewer2でバッチ処理Raw現像で一括現像をしながら他のことをすることをオススメします。(OLYMPUS Viewer3ではなぜかバックグラウンド処理ができなくなっているようです。)
Raw現像した写真をつなげて見ましょう。

私の撮影した作例はこちらこちら





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posted by kassy at 23:54| Comment(3) | 撮影実践編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
そういえば、Olympus Viewer3は12月のアップデートで、バックグラウンド処理ができるようになりましたね。また、タイムラプスムービーまで処理できるようになり便利になりました。このまま比較明合成まで出来るようになると良いですね〜(^^)
Posted by だいとしぃ at 2014年01月01日 19:08
オリンパスカメラのcameraの設定などは他に詳しい参考書などが無いので何時も参考にさせていただいております。

この度E-M1でライブコンポジットが出来るようになりましたので先日夜間に旅客機の光跡を撮って見ましたが未だ完全では無くて困っています。
此方にライブコンポジットの解説がありましたが、カメラの設定の箇所に「ドライブモード:連写」とありますが単写では駄目なのでしょうか?
Posted by Sasaki at 2015年06月04日 09:59
Sasakiさん
お返事遅れてすみません。
ライブコンポジットの場合は単写です。
最近はいろいろな機種に搭載されているので目次やタイトルも変更したほうがよさそうですね。
こちらのページで書いています。
http://kassy2009.seesaa.net/article/393376498.html

このページはライブコンポジットがまだ搭載されていないときのものですので、ライブコンポジットやインターバル機能を使用しない、できないカメラは連写で撮影してパソコンでつなぐやり方になります。
Posted by kassy at 2015年06月22日 00:33
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