背景のボケを大きくしたい、逆に小さくしたいという場合、4つだけでもポイントをおさえると大きく効果が変わってきます。
背景をぼかすことを中心に書きますが、逆をすればボケが小さくシャープになるということになります。
その1.ズームを効かせる(レンズの焦点距離を長く)
ズームレンズの場合、ズームをアップにして撮るほうが背景はぼけやすくなります。
レンズに書いてある・・mmという数字(レンズの焦点距離)。これが大きいほど背景のボケは大きくなります。
そのため標準レンズよりもmm数が長い「望遠レンズ」になるほど背景のボケは大きくなるのですが、標準レンズしかない場合でもズームを一番効かせた状態(一番大きなmm数)にします。
その2.被写体にできるだけ近づく(最短撮影距離を知ること)
カメラと被写体の距離が近づくほど、ピントを合わせた前後のボケは大きくなります。しかし、レンズによって最短撮影距離が決まっているのでそれ以上近づいてしまうとピントが合わなくなります。どこまで近寄れるかはレンズに書いてあります。

14-42mmレンズの場合は0.25m(25cm)どこから0.25mかというと撮像センサー面。このマークが目印。

ギリギリまで寄ったところが前後のボケも最大になります。
ズームとの組み合わせでかなりボケます。
3.背景を離す
ピントは距離で決まるので、ピントを合わせた被写体と背景とが近いとどちらもピントが合い、当然背景もボケにくくなります。4つのポイントのうち3つができていてもこれができていないと背景はボケてくれません。花や人物であれば背景が遠くなるポジションを探して自分が動いてカメラの位置をかえる必要がありますし、小物撮影なら上からではなく奥行きが出るように横から撮ったほうがボケは大きくなります。
ペンにピントを合わせたが机がすぐ後ろなので、ズームを使っても、思いっきり近づいても机はボケてくれません。

斜め上から狙い、奥行きを作ることで前後が大きくボケました。

4.絞りを開放する(E-PL1以降のPENはライブガイド背景をぼかす側にする)
モードダイヤルをAモードにし、Fの数字を小さくします
どこまで小さくできるかは、レンズの性能、ズーム位置によって変わってきます。
レンズの型番を見ると実はそれがわかります。
ZUIKO DIGITAL ED14-42mm F3.5-5.6
14mmの時にはF3.5までF値を小さくできますが、42mmまでズームアップするとF5.6が最小でこれ以上小さくならないということです。
下の写真はM.ZUIKO DIGITAL 17mmF2.8のF2.8側

F22まで絞ると背景もくっきり

その途中の絞りで自分のイメージに近いところを選ぶことになります。
このように絞りは最終的なボケ具合の調整に使う場合が多いです。
ということで、自宅のテーブルでも簡単に試せるのでトライしてみてください。
今回も右のアンケート是非ご協力を。