2009年12月15日

ヒストグラム

画面にグラフのようなものが表示され、これはなんだろうと思われたことがあるかもしれない。実はこのグラフ、見方を覚えると撮影のときはもちろん、後での画像編集でも大変役立つ。どういう見方をするの?と気になる方は続きをどうぞ。 
 
 
(図や写真はクリックで拡大します)
ヒストグラムとは柱状グラフのことだが、ここで使うヒストグラムは、写真の明るさの分布をグラフ化したものだ。横軸が明るさで、左側が暗く、右側が明るい部分を指す。縦軸は画素数で、どの明るさがどのくらいあるのかがわかる。
2009121508.jpg

例えばこの写真。外の紅葉に露出を合わせているので柱や人物は暗く写っている。2009121521.jpg

この写真のヒストグラムは、カメラ内でもみることができる。
「再生」→「INFO」ボタンを何回か押すと、
2009121518.jpg

カメラの液晶画面を別のカメラで撮影しているので色味が若干変わっているが、そこはご容赦いただきたい。
グラフの左側に大きく山があるが、この部分が柱や人物が暗く写っている部分に当たる。

そもそも、なんでそんなこと知らなきゃいけないの?だから何なの?ってことなのだが、実は人間が一度に認識できる明るさの範囲はかなり広いのだが、それに対して、カメラが再現できる明るさの領域というのはまだかなり狭い。グラフで言うと、もっと左側やもっと右側も人間の目では明るさの違いを認識できているのだが、カメラが画像の中で表現できる明るさの領域はこのグラフ内の明るさでしかない。それゆえ、グラフの左端にかかると「真っ黒」につぶれ、右端にかかると「真っ白」に飛んでしまう。いわゆる「白飛び」「黒つぶれ」といわれるものである。

2009121506.jpg
図にあるように、黒つぶれはある程度ソフトで救うことはできるが、白飛びは手の施しようが無い。なので、白飛びには要注意だ。
例えばこの写真、子供の顔を明るく写したかったのでプラスに露出補正をかけた。
再生画面で確認しただけでは、子供の顔の部分に「白飛び」しているところがあるかどうかはわからない。特に液晶画面での確認は、周囲の明るさに大きく影響されるので、再生画面だけでは判断ができない。
2009121521.jpg

そこでヒストグラム表示。これなら周囲の明るさの影響は関係なく、写真の明るさの分布を確認することができる。
2009121515.jpg

グラフを見ると、右端にかかっているので白飛びしている可能性が高い。プラス補正しすぎだということがわかる。
しかし、グラフを見ただけでは、「どの部分が」明るすぎるのかまでは細かく判断のしようが無い。そこで使っていただきたいのが「ハイライト/シャドウ」表示だ。カメラによっては「ハイライト」と「シャドウ」が別々になっているが、最近のカメラは1画面で両方同時に表示してくれる。再生時「INFO」ボタンを何度か押すと表示が切り替わる。
赤い点滅が「白飛び警告」、青い点滅が「黒つぶれ警告」だ。
2009121520.jpg

2009121519.jpg

このような点滅が表示される写真は失敗写真かというとそういうわけではない。例えば子供の写真の場合、これはメインになる被写体の、しかも顔の部分なので、ここが白飛びしてしまうのは好ましくない。この場合はもう少し露出をマイナスして撮りなおした方がよい。しかし、2枚目の紅葉に人物の場合は人物を無理に明るくする必要は無く、シルエットとして表現しているのでこれはまったく問題ない。作者の表現意図であったり、主要被写体であるかどうか、重要な部分であるかどうかで判断すればよいと思う。

さて、ここまで読むと、「ハイライト/シャドウ」表示があればヒストグラム表示はいらないんじゃない?と思われた方もいるかもしれない。次はヒストグラム表示でないと困るケースをご紹介する。

例えば先ほどの子供の写真もそうであるが、露出補正をする際に、どのくらいまでしていいかを判断するにはヒストグラム表示は便利だ。

ちょっと話がそれるが、白を「白く」撮りたいときには露出補正をプラスにする必要がある。これはプログラムオートでも、絞り優先オートでも、シャッター優先オートでも、「オート」での撮影の場合はカメラは「中間」の明るさに合わせようとするからだ。例えば真っ白いコピー用紙、真っ黒な紙を露出補正なしで画面いっぱいに撮影した場合、どちらもヒストグラムはぼぼ真ん中にグラフが来る。写真はどちらも灰色に近く写る。

この写真のように白い花を白く撮りたい場合も露出補正でプラスにするわけだが、どこまで補正していいかの判断に、このヒストグラムが使える。
2009121514.jpg
ライブビューであれば、撮影前にもこのヒストグラム表示を出すことができる。これもINFOボタンを何度か押すことで切り替え。
2009121517.jpg

撮影後の確認で、詳細表示にすると、写真は小さくなるが、ヒストグラムとハイライト/シャドウ表示が可能。白のグラフが輝度(明るさ)の表示になる。
2009121516.jpg


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さて、ソフトでもこのヒストグラム表示を確認することができる。
オリンパスマスターの場合は何故か「輝度表示」が無く、R・G・B各チャンネルの強度表示になる。RGBが重なっている部分は白く表示。
2009121501.jpg

オリンパススタジオは輝度(L)表示だが、R・G・Bへの切り替えも可能。
2009121502.jpg

2009121503.jpg

オリンパススタジオにはハイライト表示・シャドウ表示の機能もある。
2009121509.jpg

2009121504.jpg

0〜255までの256階調のうち、初期設定では0〜5、251〜255の領域を点滅で表示するが、そのしきい値を自分で変更することも可能。(ツール→オプション→高度な設定。)
2009121505.jpg

デジタルはネガフィルムに比べ、再現できる明るさの領域(ダイナミックレンジ)が低いが、動きの無い被写体であれば、露出を段階的に撮影し(普通/暗め/明るめ)、それを合成することで、より広いダイナミックレンジを得ることができる。いわゆるHDR(ハイダイナミックレンジ)合成だが、そのようなソフトウェアがあれば、見た目に近い写真に仕上げることもできるようになってきている。

ということで、まずはヒストグラムの見方や使い方の参考になれば幸いである。

今回も右のアンケートにご協力いただけるとありがたいです。


posted by kassy at 14:41| Comment(0) | ソフトウェア/画像編集/RAW現像 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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