2009年11月21日

RAWについて その1

RAWという画質モードがある。聞いたことはあるが、何なのかよくわからない、いまいちその活用法がわからない、何が違うの?何がいいの?
RAWに関して疑問をお持ちの方は続きをどうぞ。(ちょっと長いです)
 
1.RAWとは?

RAWと書いて「ロウ」と読むわけだが、辞書をひくと「生の、加工{かこう}していない、原料{げんりょう}のままの」という言葉が出てくる。

どういうことかというと、通常のJPEG撮影の場合、デジタルカメラは撮影した写真を「画像処理エンジン」と呼ばれる回路を通じて「画像処理」という「味付け」がされたうえで保存される。

料理に例えられることもあるが、JPEGは「画像処理エンジン」という調理を経て、「料理」として完成した状態で保存するのに対し、RAWは「画像処理エンジンを通さず」「素材のまま」保存するというイメージだ。

では、調理はどうする?ということになるが、ほとんどの場合「パソコン」上で行う。何れにしても最終的には「料理」として完成させ、JPEG(またはTIFF)で保存するわけだ。
もちろんカメラ内でも可能。

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2.RAWで撮影するメリットは?

RAWで撮影するとJPEGのみの撮影に比べ何がいいのか?ということだが、大きくは2つあると思う。

1)撮影時設定を後から変えることができる
例えばホワイトバランス(以下WB)であったり、仕上がりモードであったり、アートフィルターであったりなど、JPEGでの撮影では、撮影時の設定が全てであるが、RAWの場合は後から変更することができる。

例えばイルミネーションを撮影する場合、WBを変えるだけで雰囲気もずいぶん変わるが、RAWで1枚撮っておけばいろいろなバリエーションを複製することが可能だ。
WBオート(3283k)
PC010280_3283k.jpg

太陽光(5300k)
PC010280_5300k.jpg

電球(3000k)
PC010280_3000k.jpg

もちろん、見た目に近い色味にうまく設定できない場合なども後から細かくPCの大画面を見ながら変更も可能。

後から変えられる設定としては
・露出補正(ソフト上の調整)
・ホワイトバランス
・仕上がり
・コントラスト
・シャープネス
・彩度
・フィルター効果
・調色
・階調
・ノイズフィルタ
・カラー設定

がある。これらは全て撮影時にもカメラ側で設定できる項目だが、RAWであれば後から変更が可能。
オリンパススタジオ2であれば、同時にトーンカーブやアンシャープマスクなど、PCならではの調整を加味してJPEGに変換(JPEGやTIFFに変換して保存することを「現像」という)することができる。(詳細は別途書く予定。)
汎用のRAW現像ソフトもたくさんあり、それぞれ優れた機能を持っているが、カメラの設定と同様のことが現像時にできるのはメーカーのソフトならではだ。

但し、露出に関する3点「絞り」「シャッター速度」「感度」は後から変えることはできない。この3つは撮影時に全て決まるので、後から何でも変えられるというわけではない。(RAW現像時の露出補正はソフト的な調整)

RAWで撮影するメリットの2番目

2)画像編集する際に画像の劣化が極めて少ない
JPEGの場合、完成された料理と言ったが、これをされに加工するとなると、電子レンジで温め直すようなもので、味は落ちる。(=画質が劣化する)そのそも画像編集(レタッチとか、画像処理とかと同義で使っています)は撮った写真をよりきれいに見せるために行うのに、画像が劣化するとはどういうことなのか?と思われるかも知れない。

2-1)階調(グラデーション)の違い
理屈を言うとちょっと難しいが、もともとの画像データ(=RAW)は12bitという情報を持っている。12bitとは2の12乗。電卓で2×2を12回繰り返すと4096になる。カメラが再現できる一番暗いところから一番明るいところまでを4096に分割して階調(グラデーション)を表現している。かなりきめ細かく明るさのトーンを出している。

これに対してJPEGに変換する際は、画像処理の後にbit圧縮を行い、8bitにデータを圧縮している。8bitは同様の計算をすると256。最終的なJPEG画像では、グラデーションが256階調でしか表現できない。8bitと12bitではこれだけデータ量が変わってくる。

画像編集で明るさや色など調整するとどうなるか。PCソフトで明るくしたり、暗くしたりできるわけだが、その際確実にこの階調(グラデーション)が失われる。(これをトーンジャンプという)RAWデータで画像編集を行う場合、4096の階調があるので、仮に50の階調が減った場合でも、まだ4046残っているが、JPEG画像で編集した場合、256が206に減ると、約1/5を失うことになるので画像劣化に及ぼす影響は大きい。RAWの場合、最終的には現像時に256階調に圧縮するので、まったく影響が無いわけではないが、JPEG画像を編集するのに比べると、その影響は極めて少ないといえる。

オリンパスマスター2でトーンカーブを使って明るさを調整した例。
トーンカーブについては別途解説する予定だが、赤枠のグラフ内、くし型に黒い部分が抜けている。これは左の元画像に対し、トーンカーブで中間部を明るくした際に、階調が失われた部分が歯抜けになってグラフに表示されているものだ。
2009110002.jpg


2-2)JPEG圧縮
最終的に保存する前にJPEG圧縮され保存されるが、JPEG画像を編集して保存する際にJPEGの再圧縮をすることになる。それによりさらにノイズが発生し、画質が劣化する。RAWで編集する場合は1度のJPEG圧縮で済む。

長くなったので続きはまた次回に。

ということで、右のアンケートご協力いただければありがたいです。
タグ:RAW
posted by kassy at 23:30| Comment(0) | ソフトウェア/画像編集/RAW現像 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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